採用活動の主な目的
- 同じ想いの仲間を集めたい
- 新しいチャレンジに前向きな人を捜したい
採用活動で重視してきたポイント
自分のやりたいことをしっかり持っている。
もし無かったとしても、それを考えようとしている、その姿勢。
過去の採用活動でのしくじり
一番ショックを受けて、「そんなことがあるんだ」と思ったのは、5~6年くらい前の話なんですけど、女性でキャリアも5年くらい、座り作業の部署ですごく頑張ってくださっていた方がいたんです。その方をこの話の中ではAさんとします。
Aさんは一時大きなご病気をされて、お休みされていたのですが、その後、職場に復帰されたんです。
で、復帰後もすごく貢献してくださっていて、前社長からも「頑張ってくれているんだね。有難うね」と声掛けをしてもらっていました。Aさんも喜んでいて「もっと頑張ります」と前向きに応えていました。
その後、少し経ってからのことです。
元々、うちのパートさんはフルタイムが大前提だったんですけど、新しく昼から入って頂く方(時短就労・出荷業務だけ)を採用したんです。その方をこの話の中ではBさんとします。
Bさんは、最初、問題なくお仕事をして下さっていんですけど、業務で腰を痛めてしまわれたんです。
で、止む無く、出荷作業から外れてもらったんです。
言うまでもなく、出荷作業というのは座り作業よりも体力的にしんどいんです。昼からだけ入ってもらうということは、その出荷作業の専任という理解があったようです。
ことの成り行きはよく分からないんですけど、Aさんが、「なんで昼からのパートなのに、座り作業に入ってくるの?」という不満から、皆がいるところでそれを口にしたんだそうです。
そのことから、Bさんは退職を申し出てこられました。
引き留めたんですが、お気持ちは変わらず、結局辞めてしまわれたんですね。
その後、やはり原因を追求する流れになりました。
その時に先程のやり取りがあったことが明るみに出て、「そんなことを言ったのか?」ということになりました。パワハラやいじめに近いようなことについては絶対にNGということを、再三言ってきかせてきたのに、ましてやせっかく頑張っていることを評価していたのに、と。
で、「本当に言ったのか?」ということをAさんに詰問してしまったんですよ。
それに対してAさんは「言った」ということを認めたんです。
一旦、Aさんは認めたものの、やっぱり納得がいかないらしくて、「私も辞めます」と辞意を伝えてきました。
その際に「私は言わされた」ということを言うんです。
「強引に認めさせられた」というんです。1対1での話だったので、僕らはわからないんですけど。
後に、再度、言質をとるために3人で話をしてもらいました。
そこでもAさんは「言いました」と認めたそうです。
で辞めることが決まった後に、私がAさんから呼ばれて、個室で話をされたんです。
「私は、本当は言ってないんです。それは分かってもらえますよね?」ということでした。
私は、「もしかしたら、そうだったのかもしれないね」と、応えました。
「わかってもらえたら、良かったです」と言って、Aさんは退席しました。
そして、私以外の上司もうひとりにも、同じようなやり取りをしたようです。
その後、Aさんは辞められたんです。
辞められた直後なんですが、労基から連絡が入り、「言わされた」ということの事実確認ということになりました。
つきましては「すぐにこちらに来て下さい」という流れになったんです。
そこで確認されたのは「言わされた、そして辞めざるを得ない状況を作られた」ということで、訴えられてしまったんですね。
おそらくICレコーダーで録音されていたんだと思います。
おそらく私と、もうひとりの上司は、その言質を取るためだけに、わざわざ呼ばれていた可能性が高いです。
いやぁ…したたかだったなぁと思う一方で、Aさんだけが悪いという訳ではないなぁと思ったんです。
力づくで聴き出したというのは、それは「言った」という言葉で言えばそうなんだけど…。
実際、言ったか言わないかは藪の中です。
お互いが悪かったよねということが分かって、もうこんな風にならないようにということが出来ていれば、きちんと話が出来ていれば、おそらくそうならなかっただろうと思うんです。
お金を払ったことが悔しいんではなくて、そういう辞めるという結果にしかならなかったことと、そういう風にしか、もっていけなかったことが悔しいんです。他の人への影響も含めて、それが一番衝撃的なしくじりでした。
しくじりの原因は何だとお考えですか?
後日談で、Aさんが一種の人格障害だとかいう話もあったんですけど、もし仮にそうだとしても何も生まないし、そういうことを後から言うのも嫌だなぁと。
やはり今でも関わり方が拙かったと思うし、トップダウンでパワーだけで繋がっている会社ってどうなんだろうかと思いました。ひとえに、社内の関係性がそういうことを生む空気感になっていたんだろうなぁと思います。