あなたの企業での採用活動の主な目的は何ですか?
事業拡大
これまでの採用活動で特に重視してきたポイントは何でしょうか?
現在は、条件のみのマッチングではなく、理念に共感してくれる方を優先的に採用している。
過去の人材における 大きなしくじりは何でしたか?
開業当時の話になるのですが、何もわからずに始めてしまったことによる大きなしくじりがありました。
印象としては、無免許で車に乗り始めたような感じ…でしょうか。
いわゆる人を雇用することにおいての法的なルールを整えることをしなかったのです。
労働基準法、労働契約法、組合法などは何も知らず、労働契約書すら作らずに始めてしまいました。
開業にあたって、知り合いの紹介で来てくれた男性を部長職に据えたのです。
この話の中では、彼をYさんとします。
Yさんは事業所を立ち上げた経験があるとのことだったので、それを信じてしまい、ほとんどの人事労務を、彼に丸投げしてしまいました。
経験者ということもあったので、安心して、完全に任せていたというのが本音です。
ところが…Yさんは、新規スタッフを雇用する際、白紙の状態の用紙にハンコを押させて、あとから書面を加筆するという、ずさん極まりないやり方をしていました。
しかも「雇って欲しいなら、ここにハンコを押して」ということを言っていました。
彼自身、かつて同様のやり方で雇用されていたらしく、これについて悪意があったのか、それとも何も知らなかったのかは分かりませんでした。
のちに、Yさんが立ち上げた事業所経験は、夜の水商売であったことも分かり、ずさんな背景があったことが判明しました。
こうして雇用したスタッフから「残業代をもらっていない」という声があがり始めて、開業から半年を少し過ぎた頃に労働監督署から連絡が入りました。
おそらく、誰かが報告をしたのだと思います。
今なら、それがとんでもないことだと分かるのですが、当時は「労基が入る」という意味もよく理解していませんでした。
幸いにして、遅ればせながら就業規則を作成しており、労基にはそういった取り組みを考慮して頂き、大きなお咎めはありませんでした。
しかし、Yさんについてはその後もスタッフからの不信が止まず、価値観の違いもあり、退職になってしまいました。
その経験から何を学びましたか?今後にどう活かしますか?
紹介を信じてしまい、Yさんを信任したのは私であり、採用を軽率に考えてしまっていました。
最後まで価値観を共有できなかったことから、人そのものを見極める以上に、理念を共有できるかどうかを意識するようになりました。