人材しくじり話

繊細な部下の気持ちが分からずに

OとKという男性従業員の話です。

彼らは年配の幹部と若手のちょうど橋渡しになる世代、うちにとって次代のエース候補です。実は、彼らを中心に今後の会社の仕組みを構築していきたいと考えているんです。

タイプとしては、Oは仕事をガンガン進めるタイプであり、多少のミスも気にしない、それを叱りつけても凹むことはなく、気持ちを切り替えて突き進む、そんな奴です。

一方、Kは繊細な性格であり、危険を伴う業務についても慎重であり、周りを確認しながらミスのないように進めていくタイプであり、それ故に危機回避の能力も高い子です。

まさしく正反対の特性であり、足して二で割りたい二人でした。

年末の繁忙期、いつも慎重なKが珍しくミスをしました。

元よりKは叱責することが非常に少ない子です。繰り返しますが、慎重で危機回避が上手なのでその必要が無いのです。いつもはしないミスをしたんだと思います。

その後すぐにあった忘年会でのことです。

宴も中盤過ぎ、50人近くの社員はそれぞれのグループでワイワイと話し込んでいました。

ちょうど、OとKが話し込んでいたので、そこに私が割り込む形で3人の車座になりました。

そこで、珍しいKのミスについて、少しばかり叱責をしてしまったです。

Oは日頃からミスが多く、変な意味で怒られ慣れしているので、少し神妙な顔つきでKが叱られているのを見ていました。

Kは複雑そうな表情で話を聞いていました。

そして、ひとしきり叱った後、これも今となっては反省なのですが、OとKに対して私が思っていることを延々と話してしまったのです。

つまり、タイプが違うということも踏まえて、今後は双方で協力して、もっと上を目指して欲しいと。

そう焚きつけてしまったんです。

Kは今どきの若い子によくいる所謂「管理職になりたくない」というタイプでした。

責任を取るということに大きな恐れを抱いている感じでした。

そんなKに慣れない叱責で凹まして、上を目指せとハッパをかけたのです。

酒の席ということもありますが、Kは完全に心が折れてしまって塞ぎこんでしまいました。

そもそも宴席で話すべきじゃなかったですし、叱責なら個別に社内でやるべきでした。

もっともKのミスなどちゃんと話せば、再発することも無いはずです。

いつも怒られているOにも見せることで彼の劣等感を払拭したい狙いもありました。

それは完全に裏目に出てしまい、ただただKを落ち込ませることに。

センシティブ(繊細)なKには、叱責の仕方も、無神経なハッパの掛け方も、間違っていたのです。

それ以来、少し距離を置かれている気がするのです。

完全にアプローチをしくじりました。

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